縛 雅





「…これは一体どういうことですか?」






キリキリと痛む腕への刺激に、 は少し目を細めて、強い口調で言い放つ。
みれば、綺麗な紅色の紐が、手に括り付けられていて。
血が滲む位に強く縛ってあるわけではないものの、上半身に掛けられた紐からは、安易に抜け出すことはおろか、身動きすることもできない。
真っ白なブラウスの上に掛けられるようにして色を添える紅色の紐は、酷く扇情的だった。
首を一周するようにして掛けられた紐は、そのまま背中を通って、細い腰へとたどり着く。
ぐるりと前方へ回された紐は、交差するように互い違いにされた後、淡い蒼色のブラジャーの透けているブラウスを締め上げる。
丁度胸の形を強調されるかのように、縛り上げられた胸を通過した紐は、 の腕を後ろ手に縛り上げている。
よくある、青年男性が見る雑誌に出てきそうな出で立ちで。






「よく似合うではないか」






嘲る様に見下ろして、スネイプは が座るベットに腰を落とす。
スネイプが座った重みで、ぎしっ…とベットが軋む。
の脳裏には、昨日この場で行われた行為の一部始終が、走馬灯の様に脳裏を駆け抜ける。






昨夜…も、 はスネイプと夜を共にした。
生徒と教師という立場とはいえ、その前に恋人同士という関係がある二人にはそれは当たり前のような行為で。
事を成した後、ブラウスだけを着て、 は抱きしめて髪を撫でてくれるスネイプの腕の中で眠りについた。
けれど、窓の外から聞こえる小鳥の囀りで目を覚ましたとき…
の上半身は既に、紅色の紐で支配されていた。






「…これ、解いてください」






逃げ出そうと縛り上げられた両腕を左右に動かしてみるけれど、魔法がかかっているのかピクリとも動かない。
それどころか、益々紐は身体に密着するように絡みつく。






…その紐には魔法が掛けられていてね。
 縛った者が、その意に反する言葉や態度を示すと益々締め上げるという、
 ある種の拷問用具…とでも言えば理解できるかね?」






さらりと零れ落ちた の柔らかい髪を梳う。
その下に隠された細い肩をトン…と押してやれば、抵抗する術のない は、柔らかいベットに倒れこむ。
ふわりと香ってきたスネイプの香りに包まれるようにして、 は口付けを受ける。
それは、抵抗できない状況下にある には、苦痛でしかない口付けで。






「…んんっ…っ……」






塞がれる様に覆いかぶされ、頭に回された彼の腕が、 の抵抗を許さなかった。
さらに、先ほどの彼の言葉を立証するように、 の躰に巻きついていた紐が、少し緩んだかと思えば、すっと伸びて、下半身に巻きつく。
嫌だ、と身を捩る様に動かしても、それは更に紐の手助けをするばかりで。
そんな勝手な紐の行動に、スネイプは面白そうに笑った。






「 … 、口では厭だと言いながら…
 紐が躰に巻き付くということは、嘘をついていると言うことではないのかね?」






ゆるゆると動き出した紐は、 の細い腰を二度程一周すると、なだらかなお腹を滑り、片方づつ、太腿の付け根へと辿り着いては、後ろに回る。
上半身はブラウスを着ているとはいえ、スカートのまま寝てしまった は、生足に紐が絡まっている状態になる。
スカートは最早意味を成さなくなり、後ろへ回り終えた紐は、そのまま二つ寄り添って、両足の間から胸に絡まる紐へと一直線に伸びては、きゅっと結ばれる。






「きゃんっ……」






ソコを締め上げられる感覚に、 の躰がピクリと震える。
ブラジャーと同じ色の蒼いショーツは柔らかく覆っていただけの秘所を二分するように締め上げる。
押し付けられるような感覚に、 は目尻に涙を浮かべた。






「 やれやれ、たかが紐で感じるなど…」






真っ白な頬に、スネイプの手が添えられる。
”違う”
瞬時にそう言った の躰がぴくん、と上下に跳ねた。
紐が更にキツク絡み付く。






「 違うのかね…?
 では、何故こんなに濡らしている?」






鋭い瞳で一瞥するように眼下に を見下ろすと、スネイプはゆっくりと片手を秘所に近づける。
そっと触れるようにゆっくりとした手の動きに、 は躰を竦ませ、”やめて”と懇願する。






「 …縛られて感じるなど…
 はしたないと思わんのかね?」






耳元で、スネイプが嘲る。
辿り着いた先は、既にショーツの意味を成していない程に濡れていて。
その中心を、二本の紐が走っている。
紐を撫でるように指でなぞってやれば、 の細い喉から甘い嬌声が零れ落ちる。






「…あっ…や、やぁ……っ」






スネイプの指は、動きを止めない。
の口から零れ落ちる否定の言葉を、許さないかのように、紅色の紐は暴れる の足首を束縛する。
溢れ出す蜜は留まる所を知らず、更に色濃く紅色の紐を染め上げる。






「 たまにはこういうのも悪くないだろう?」






耳元で甘く囁いて、熱い舌で舐めあげる。
のぴくり、と躰が震え、指が宛がわれた箇所がヒクヒクと戦慄く。
それをさも面白そうに指でなぞりながらも、大した刺激は与えてやらない。
同じように濡れた瞳の が、スネイプを見つめていても、それは変わらぬことで。






「 残念だな、
 こうもお前が縛り付けられていては、愛してやることも出来ん」






ニヤリ、と笑ってスネイプは に深い口付けを与える。
そう、つまりは、 が望まない限りは、この紐の戒めは解けることはない。
が否定の言葉を紡げば紡ぐほど…それは遠のくことで。
絡みつくスネイプの舌が、昨晩の熱い一時を思い出させる。
啼きながら、スネイプの愛撫を受け入れたこと。
散々懇願して、ようやく達することが叶ったこと。
しつこいような濃厚な愛撫に気を失いそうになったこと。
なにより、スネイプの与えてくれる未知数の快楽に、溺れたこと。






きゅっと締め上げられた箇所が、スネイプの愛撫を欲しがって更に蜜を零す。
けれどスネイプは、面白そうに見ているだけで、何もしようとはしない。
勝手に動く紐が、 に少しばかりの快楽を与えてくれる。
けれど、それは苦痛でしかなくて。






「…ぁぁんっ……あっ…」






身を捩って見るけれど、それは一時の開放でしかなくて。
決定的な刺激がなくて、熱くなった躰はとどまることを知らない。






…、我輩が欲しいかね…?」






キツク締め上げられた秘所の紐をぐいっと横にずらされて、ヒクつく蕾をショーツ越しに愛撫される。
ピクピクと震えた其処は、スネイプの愛撫を待ち侘びていたようで、嬉しそうに蜜を滴らせる。
それを指し示すかのように、 も甘い嬌声を上げながら、スネイプにしがみ付く。






「…誠、卑猥な躰になったものだ」






パチン、と指を鳴らすと、 の躰を締め上げていた紐が緩々と離れて、ぱさり、と落ちた。
紐が括り付けられていたというのに、 の躰には紐の痕一つ無く、真っ白な肌が、快楽によってピンク色に蒸気していた。
とろん…としたような濡れた瞳の は、スネイプの首に腕を回すと、懇願する。






「せんせっ……、おねがいっ…っ…」






甘い声をあげて、 はスネイプ救いを求める。
しとどに濡れたショーツを脱がせてやると、 のソコは待ちわびたように戦慄き、スネイプの愛撫を請う。
ソコは、直接に、少し触れただけでも達してしまいそうなほどに濡れている。
仕方の無いように嘲笑ったスネイプは、猛る自身を一気に の中へと進めた。






「ひゃぁぁぁっ……あぁんっ……っ」






痛みよりも先に走る確かな、待ちわびた快楽。
それに身を委ねた は、意識を飛ばしかけるも、スネイプの手によって現実に引き戻される。
迎えたばかりの夜明け…
二人の夜明けが訪れるのは、まだまだ先で。






− お前だけを我輩のものにしたい…
こうして、目に見える形でな… −






小さく呟いたスネイプの言葉を、 はどこか遠くで聞いていた。





■ あとがき ■


5000hitリクエスト 抹茶様へ捧げますv
リクエスト内容は…

・スネイプ先生で縛り&裏

抹茶さん、お待たせした上に、こんな内容で申し訳ないです(汗
抹茶さんのイメージとかけ離れていることこの上ないのですが、こんな夢でよかったらもらってやって下さいませ。
もちろん、書き直し承りますので、お気軽にどうぞvv
もうちょっとどうにかしたかったんですが、力不足…申し訳ない限りです。
次回までにもっと練習しなくては…!

それでは、リクエスト有難うございましたvv



++++ この作品は抹茶様のみお持ち帰り可能です ++++





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