おやすみ
「 、もう寝るかね? 」
小さく欠伸をして、目尻に涙を溜めたを見て、スネイプは小さく苦笑した。
毎日毎日遅くまで掛かる仕事に付き合わせるのは悪い、と頭で理解していながらも、愛しい恋人が傍に居てくれる事は非常に嬉しい事で。
時間を忘れてしまうくらいに没頭しながらいつも駆け足で終わらせる採点対象のレポートに囲まれた狭い室内で、はスネイプに寄り添うようにいつも傍に居た。
スネイプの邪魔をする訳でもなく、一人大人しく自分のすることを見つけては、スネイプの仕事終了を待つ。
時間が遅くなるにつれて、欠伸をする回数も増加の傾向を見せ、目は空ろになる。
それでも、はスネイプが仕事をしている時は決して眠ることは無かった。
「 スネイプ先生が未だ仕事終わらないなら、
私も起きてる。」
今にも倒れて眠りそうなは、半分意識が飛びかけたような状態で、そうに告げる。
机に向かうスネイプの膝の上で、凭れ掛かるようにして胸に顔を埋めて。
瞬間、シャツを握り締めた小さな手が、はらりと落ちた。
それにスネイプは小さく苦笑して、走らせ続けたペンを置くと、を抱いて椅子から立ち上がる。
「 …せんせぇ…? 」
半分寝ぼけてしまっているのか、舌っ足らずな口調ではスネイプを見上げる。
愛しい者を抱いたままで、スネイプは自室の灯かりを落として寝室へと足を進める。
「 次からは、先に寝ていたまえ。
ソファーからでも…我輩には見えるから 」
「 …嫌。
スネイプ先生と一緒に寝るの 」
「 いつからそんな小さな子供みたいになったのかね? 」
駄々を捏ねるに苦笑しながら、スネイプは小さな身体をそっとベットへ落とす。
”子供でもいい…”
そう呟いたは、着替えようとするスネイプの服を掴んだままで、意外な一言を言い放った。
「 私が先に寝てしまったら、誰がスネイプ先生に”おやすみ”って言うの?
私は大好きなスネイプ先生の声を最後に聞けて、
幸せな夢を見ることが出来るのに… 」
どうしたら良いのか判らない、そんな表情を全面に浮き彫りにしては小さく問う。
そんな事を言ったらスネイプが困るだけだ…、そう物語っているような表情を消さないままで。
大きな瞳いっぱいにスネイプを映したは、スネイプの言葉を待つようにじっと見つめ続ける。
刹那…
ふわりとスネイプが小さく笑ったような気がした。
「 案ずるな。
愛しいお前を腕に抱いて眠れれば…幸せな夢など見れなくとも、
我輩は充分に幸せなのだからな 」
きょとん…としたままのの髪を優しく撫で、邪魔そうにローブを放ったスネイプはそのままの格好でベットへと滑り込む。
そうしてそのまま、何時もの様に腕の中にを大切そうに抱きしめて、眠りに落ちた。
”セブルス、おやすみなさい…”
そう小さく囁いたにスネイプは、柔らかい口付けを一つ落とした。
夜は更けてゆく。
愛しい人は、幸せな夢を見ているだろうか。
少なくとも、ベットで安らかに眠るこの二人は、
幸せを絵に描いたような安らぎの中で、深い眠りに堕ちている。
□ あとがき □
いっつもながーーーい稀城の夢小説。
たまには短くしてみようとやった結果が、これ。
どうも、稀城の夢らしくないと感じるのは私だけ…?
それともみんな短いほうがいいのかしら…??
とりあえず、お題にはあまり関係無い気もしなくもなくも…ない(笑
落ちが無ければ後味も悪すぎる…
何時も以上の手抜きはいけないと大反省。
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